京福電気鉄道 福井支社 
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2006.2.4UP
京福電鉄の切符
京福電鉄の切符
京福電鉄の切符 車内補充券
参考文献;
鉄道ピクトリアル No701 01.5
            No461 86.3         
京都バスのWEBページ
       
鉄道切符管理局
 ローカル線切符紀行
 
2003.7.26
えちぜん鉄道に転換
   京福電鉄 1003 永平寺駅  1003 永平寺駅  1977.2.12     
    
 阪神電鉄が、大戸を結ぶことから阪神となったように、鉄道会社のネーミングは
双方のターミナルの地名にちなんで付けられることが結構多く見られます。
 
 さて京福の京は
京都の京。福は福井の福でありますが、
ご存じのとおり京都と福井に独立した路線をもつ鉄道です。
とはいえ、京都では路面電車風の軌道線、福井では電化された鉄道線と全く趣がちがいます。
車両や切符に付けられたラーメンマーク(失礼!)風の社紋をぐらいしか共通点がないのです。
京と福をつなぐものは、いったい何なのか?

 この謎を解き明かすには越前本線の開業時に遡らなければなりません。
戦前、電力会社が電気鉄道と密接な関係にあったということについて、
また当時、電力会社が、本拠地を遠く離れたところに発電所を持っていたということについて、
北恵那鉄道のページでもご紹介しましたが、珍しいことではありません。

 そんなわけで京都電灯株式会社は、福井県にある九頭竜川の支流、
勝山市北部を流れる滝波川に発電所を建設しています。そして
ここの電力を利用した鉄道、「京都電灯福井支社越前電気鉄道部」が大正3年に開業したのです。
これが京福のルーツです。

 京都電灯は本拠地京都で二つの直営鉄道を運行していました。(旧)叡山電鉄と嵐山電鉄です。
鉄道経営のノウハウも持っている電力会社だったというで県が鉄道開設を要請したのです。

なにも京都と福井を結ぼうなどと大それたことを考えていたわけではありません。

京福電鉄 2000形2003     2003     三国港駅     1979.8.21

 京都電灯は、京都バスの前身となる洛北自動車や嵐山自動車商会とも競合する中で
これらを買収、また福井県下では、三国芦原電鉄、永平寺鉄道を傘下におさめ、
積極的な経営戦略で地域交通の担い手となっていました。

 しかし昭和16年。第2次世界大戦が勃発。
統制経済の一環として「配電統制令」が施行されます。
京都電灯は、発送電部門を日本発送電(株)に、
配電部門を関西配電(株)・北陸配電(株)に分割、
昭和17年4月をもって解散せざるを得なくなりました。
 
 そして残った電鉄部門を、同年3月京福電気鉄道(株)として発足させます。
直営だった越前、嵐山、叡山3電鉄に加え、三国芦原電鉄、永平寺鉄道、丸岡鉄道、
愛宕山鉄道、鞍馬電鉄および系列のバス事業などがこの時期に合併されて
戦後の京福電気鉄道の骨組みができあがってゆきました。

 経営の核となる京都電灯亡き後、地域ごとにそれぞれ拡大した京福電気鉄道は,
京都と福井の2本社体制をとり、独自性の強い地元密着型の鉄道となってゆきます。
 
 しかし、福井鉄道部の経営が厳しくなるに従って、
これら2つの本社が、互いに助け合い補填し合う関係を維持できたかどうか。
 
 車両一つ見ても全く違うこれらの鉄道が、150Kmの距離を隔てて、何ができるのか。
そこから考えなければならないところにこの鉄道の不運があったような気がします。

京福電鉄 250形 252 東古市駅    252  東古市駅    1990.9.24


 今朝方読んだ朝日新聞に、生活保護世帯の県別データが掲載されていました。
全国平均1.11%に対し、恥ずかしながら我が大阪府は2.32%でトップ。
一方福井県は0.26%で全国2位の少なさです。
 生活保護世帯と鉄道を比較すること自体無茶なことは百も承知ですが、
福井の人々の気質に「厳しくとも人の世話にはならぬ。」
という自負が強くあるのではとも感じました。

 2001年の時点で筆頭株主は京阪電気鉄道です。保有割合は42.89%。
86年の39%より増加しているのにもかかわらず、どういうわけか存在感がありません。
阪神、南海の中古車の姿はあれど、
京阪由来のものは、部品をふくめ、とんと見あたらないのです。

 京阪は鴨東線の開業にあたって、
出町柳−三条間の免許を持つ京福電鉄を傘下におさめる必要があったとのことですが、
もう少し福井鉄道部に、目を向けテコ入れして欲しかった気がする一方で、
福井鉄道部が、援助を強く乞うことがなかったのではとも思うのです。

 99年度の輸送密度は1273人/Km日
国鉄再建法下であれば第2次廃止対象路線に相当します。
2000年12月、そして2001年6月と相次いで正面衝突という大事故を起こした京福が
福井県内の全線廃止を国土交通省に届け出たのは無理からぬことのように思えます。
 
 そんな福井鉄道部を継承したのは「えちぜん鉄道」です。
福井県の自治体が、鉄道を支えることになったのですが、おんぶにだっこではありませんでした。
続きはこちらをご覧ください。

鉄道車両写真集
京福電気鉄道 (■福井支社) 旧型車 モハ240.250.260.270形 モハ1000形 電気機関車 
 モハ2001形 モハ3001形  1101.2101.2201形
へJUMP
えちぜん鉄道  6000系 7000系  モハ1101.2101.2201形  5000形  電気機関車


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