鉄道写真管理局 珍車ギャラリー 上信電鉄 クモハ1201 2006.1.7UP
2016/09/01補筆訂正
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上信電鉄 クモハ1201 クモハ1001 S51.5 新潟鉄工 製
長さ(m) 幅(m) 高さ(m) 自重(t)
20.0 2.869 4.14 37.0
駆動方式 モーター(kw) ブレーキ 台車(製造)
平行カルダン TDK806-7H
100×4
HRD FS-395
(住友)
 1000系はS52、ローレル賞を受賞
地方私鉄車両のイメージを打破したデザインとともに
空気バネ台車やワンハンドルマスコンの採用など
新機軸が評価されました。
 
定員152(座席66
クモハ1201 下仁田駅 05.8.16

上信電鉄 1000系 クモハ1201(ローレル賞受賞デザインへのこだわり)

長野電鉄のOSカーについては、以前にも取り上げましたが、このクモハ1201も
OSカーと同じく21世紀となった今も十分に通用するデザインの車両です。

製作したのは新潟鉄工。
(エンジニアリング部門の業績悪化により、2001.11月会社更生法による再生会社となり、
今は鉄道部門がIHI(石川島播磨重工業)に吸収され、新潟トランシスとして発足。)
車両メーカーの中では、昔から気動車、客車などの製作を手がけており、電車のメーカーという感じがあまりしません。
しかしこの上信電鉄の1000系をはじめ、多くの路面電車やゆりかもめ、
そして、ほくほく線のHK100形と電車も手がけており、総合車両メーカーとしての一角をなしていたのです。
新潟鉄工製の本格的新性能電車ということも含めて、今回、取り上げる1000系なのですが、
なぜ1000系とせず、クモハ1201を珍車としたかについては、理由があります。

1000系は、もともと3連固定のMc−M−Tcとして登場したのですが、乗客数が思うように伸びず、
長い間、新車というのにラッシュ時専用というもったいない使われ方をしていました。
(6年後に登場する6000系が2連なのは、その需要に見合ったサイズといえるでしょう。)

さて年を追うごとに厳しさを増す経営環境の中、いつまでも遊ばせて置くわけにもゆかず、
上信電鉄では、2001年12月、M車に運転台を取り付けMc車とし、2連の固定編成に改造したのです。
つまり、このクモハ1201。もともとはモハ1201(中間電動車)だったというわけです。

ちょうど、国鉄/JRが115系の3連を同様のMc−Mcの2連固定に改造し、
モハ114をクモハ114に改造したのと同じ展開です。
JRでは今もこの手の改造が行われていますが、地方鉄道で、この例は珍しいと申せましょう。

JR西日本では、切妻の車端部分にオリジナルとは似ても似つかぬ運転台を新設していますが、
上信電鉄では、国鉄が同系車両の運転台ユニットを切り取り貼り付けしたのと同様、
クハ1301から運転台ユニットを切り取り、貼り付けます。ただ国鉄の場合は廃車体の再利用でしたが、
クハ1301は、運転台を譲ったその跡に新たにデハ250を非貫通にしたタイプの運転台を取り付けました。
新しいパートナーとなる200系と合わせることもさることながら、
クモハ1201にあっては1000系としてのデザインを維持するというこだわりを私は感じるのです

一方、サーモンピンク系の塗色と共にブレーキもHRDからAMA-Rに変更、
200系の一員として活躍を始めることになったクハ1301ですが
2001年の改造で冷房化されたクモハ1201に対し、クハ1301は非冷房のままでした。
再び脚光を浴びるクモハ1201をクハ1301は、どんな思いで見つめいたのでしょうか。

(クハ1301は2003年に冷房改造され、現在はデハ252とペアで使われています)。

上信電鉄 1000系 2両編成 編成表
←下仁田@   高崎A→
クモハ1000--クモハ1200改 クハ1300 Mc--Mc Tc  
1001+1201  1301
参考;私鉄車両編成表02

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2016年現在。デハ251+クハ303、デハ252+クハ1301という組み合わせで、他形式の車両と2両編成を組んでいます。
上信電鉄 1000系 クハ1301改            高崎  2016.3.



  クモハ6001  高崎駅     05.8.16 


2005年夏、上信電鉄で、日野自動車の広告電車(6000系)を見つけたのですが、
あまりにもエンブレムの丸形Hマークがバッチリ決まってたので、
何を思ってか、ひょっとして日野製?と調べてしまったのです。
その際、6000系と1000系が新潟鉄工製と知り、あれこれ調べてゆくうちに、この改造に気がついたのです。


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