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  JR東日本 E231系 サハE231_4600番台  
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山手線のその次は−−JR東日本 E231系-4600番台

山手線用 E231系500番台501編成 11両編成 東京総合車両センター
←大崎(内回り)J                   @→
クハE231_501-サハE231_4601-モハE231_501-モハE231_501
-サハE230_502-モハE231_502-モハE230_502-サハE231_501
-モハE231_503-モハE230_503-クハE230_501 
*501編成は2002.1に新製 FIサハE230は6D車2011.8に4D車に取り替え
参考:JR電車編成表14年冬版
E231系4600番台 サハE231-4645 撮影 品川 2012.8

山手線は、東京駅をはじめとして、秋葉原、上野、日暮里、池袋、新宿、渋谷、品川…といった大きな駅を繋ぐ、
首都圏のいや日本のエンジンと申し上げてもよい路線です。
関東地区の大手私鉄もその多くが、この山手線の各駅にターミナルを持ち、それらをまたリンクする役目も山手線が担ってきました。

さてそんな山手線を一手に引き受けているのが、E231系500番台です。 2002年4月から営業運転を開始しました。
それまでは国鉄時代に投入された205系が活躍していたのですが
山手線向けにD-ATCを導入すべく投入されたのが、E231系500番台です。

205系時代は2分30秒間隔で24本の運行でしたが、現在は1時間当たり2分20秒間隔で25本運転されています。
かつてのアナログATCが、デジタル(D-ATC)になったことで、一周あたりの所要時間を1分 から 1分40秒短縮することができたためです。
たかが10秒とお思いかもしれません。されど10秒なのです。ぎりぎりのせめぎ合いで需要増に応えてきたのです。
また山手線では、需要増に応えるため、編成を増強すること、すなわち11連化するということもやってきました。
ただ、混雑する車両、もっというと「扉」が限定されるというという特殊事情を抱えた路線でもありました。
6扉車である サハ205 サハE230系が登場したのは、こうした混雑駅の乗降時間をすこしでも短縮したい。
というやむにやまれぬ事情から生まれたものです。
6扉車は@号車とJ号車に連結されたのですが、まさにそのポイントにあてがわれました。

1991年に、205系の6扉車(サハ204形)が登場して20年あまりの歳月が経過しました。
さすがに山手線の事情も少しずつ変化してきました。一時ほどの混雑は見られなくなってきたのです。

今は、それよりもホームからの転落事故を何とかしなければならない。ということになってきました。
人身事故が発生すれば、電車は長時間身動きがとれなくなってしまいます。
せっかく、最新のD-ATCを導入しても、これでは元も子もありません。

そこでホームドアの登場です。

さて、ホームドアの設置にあっては、6ドア車は困りものです。やはり4ドア車に統一する必要があるでしょう。
そこで6ドア車を取り替えるべく新たに投入されることになったのが、サハE231系600番台と4600番台なのです。

でもなぜ、600番台と4600番台なのでしょう。
上の画像をご覧ください。
これが今回取り上げた4600番台です。窓のカタチ、位置が変ですよね。
大事なのは扉の位置です。参考文献に於いては、ホームドアの位置にあわせたとあります。

でも、わざわざ変則的に、つまりお隣のH号車とは違う位置取りになっているのはいったいどういうわけでしょう。
今からオール4ドア車編成に組み替えをし、それに合わせてホームドアを設置するのだから、
わざわざ変則的にするのは合点がいかないところです。

では何が変則的なのかを考える必要がありそうですね。

下の画像をご覧ください。
J号車のクハE231と比較してみると4600番台はサハよりも、クハの窓、扉の配置、構成に近いのだということが見て取れますね。
そう、この配置は先頭車に合わせたものなのです。

−鉄道車両写真集−
 E231系500番台 山手線用 E231系0番台常磐線用
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E231系500番台 クハE231-537  撮影 品川 2007.8
E231系500番台 サハE231-645  撮影 品川 2007.8

 E231系500番台 サハE230-537  撮影 品川 2007.8

ここでJR東日本の標準編成が10連であるということを思い出してください。
サハE231系-4600番台はI号車です。
JR東日本においてもホームドアの設置はまだまだこれからですが、
標準編成である10連対応にしてけば、同じホームドアセット(10連用)にプラス1するだけでよいということになります。

加えて車両側に於いても10連を基本にしておけば、将来、車両を融通させることも容易になるというものです。

前述のように山手線は、切迫した事情から11連化され、また6扉車も登場したワケですが、
今や、副都心線が池袋と渋谷を結び、山手線を利用せずともそのまま、ターミナルへの移動が可能となりました。
そして東海道線と宇都宮線の相互乗り入れも目前にせまってきています。
最多混雑区間である上野−御徒町間も、劇的にその混雑は緩和されるでしょう。
このままいけば、山手線が近い将来10連化される可能性も無きにしも非ずです。

また、E231系が、首都圏を離れ、他線区に転属するという時代もいずれやってくるでしょう。
さすれば、その際、205系や209系がそうであったように短編成化されることが予想されます。
その際必要となるのは先頭車です。
4600番台は中間車ですが、クハをベースに造られているの車体なので最小限の改造で先頭車に合わせることができます。

E231系の6ドア車 サハE230形は、あわれ10年そこそこで廃車の憂き目を見ることになりました。
それを補うことになる今回の4ドア車たちですが、E231系を名乗るもののE233系をベースとした1世代先の車体構造を持った最新鋭車両です。
山手線のその次を見据えた車両であるに違いありません。


参考文献  鉄道ピクトリアル 鉄道車両年鑑 2010年版 No840  


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