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  富士急行 1000系−5113F…???−

京王5000系塗装  2012年10月。
種車である京王5000系が2013年で運転開始50周年を迎えることから、
1001Fを京王時代の塗装に戻しました。
−鉄道車両写真集−
富士急行 1000系(もと京王5000系)へJUMP

富士急行 1000系1000番台ロングシート 2両編成 編成表
←大月A    富士吉田@→
1101_1001 Mc_Mc (モハ1100形_モハ1000形)
〜02_〜02         02Fは2013.1廃車
参考:私鉄車両編成表11年版 撮影2014.8
富士急行 1000系 モハ1000形 1001 撮影日;2014年8月 富士山駅

富士急の1000系には1000+1100の2連2本と1200+1300の2連7本、
計9本18両が在籍しました。
1000+1100と1200+1300の違いは座席形状です。
1000+1100は京王時代のロングシートをそのまま使用している車両。
1200+1300が転換式セミクロスシートに改造された車両。となっています。
導入前の主力である5700形は全車ロングシートだったので、鉄チャンとしてはうれしいですね。
(なお06.07FはTVも取り付けられ特急予備車と位置づけられています。)

さて、おもしろいのは、7編成存在する1200+1300に04Fが存在しないということです。
4は「し」=死に通じ、縁起が悪いということで忌み嫌ったというわけです。
(それにしても13はいいんですかね?)
確かに大手私鉄でも4000系というのはあまり例がありません。
でも、03の次に04をとばして05と車番を付けている例はというと…。
他にもありそうな気もするのですが、いざとなると思い当たる例はありません。

ところで、私がこの事実に気づいたのは、富士急行の写真を整理しているときです。
実のところ富士急行では、多くの車両のその車番は小さく控えめに記されているのです。
1000系も例外ではありません。
ですから、車番を確定するために、同一と思われる車両の画像をいくつも並べ、拡大してこれを確認するという作業を行いました。
先に編成表を見てから作業すればよかったのですが、04がない!04がない!
と探しあぐねた結果、「え?もともといないの。」とわかったときは拍子抜けでした。
というのも、外見上、どこを探しても車番が見当たらないという車両が結構いるのです。
正直、参りました。
このことは現場でも不自由じゃないのかな。と思うのですが、どうなのでしょう?

実は、1000系の場合、車番よりも外見上のスタイルでパッと区別できてしまうのです。
つまり、塗装がバラエティに富んでいるのです。

1000系は、当初、ブルー地に白ライン(富士山をイメージ)の出で立ちでデビューしました。

1000系オリジナル塗装 (1203F)

しかし以後、様々なデザインの車両が登場します。
そして、オリジナルデザインの車両は淘汰が進んだため(1002F.1203.07.08F)、
06Fのみがオリジナルで残るということになり、結果、デザインで区別が可能になってしまったのです。

マッターホルン号(1201F)
2006年9月。
スイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道との姉妹鉄道提携15周年を記念して
1205Fが、赤と白を基調としたデザインに塗装変更されました。
これは、マッターホルン・ゴッタルド鉄道の車両デザインを模したのです。
ただ、1205Fは2009年に「富士登山電車」に改装されたため、
現在は1201Fが「マッターホルン号」となっています。
1205Fとは、塗り分けが若干異なっているそうです。
それにしても、どこにも車番が見当たらない!

リバイバルカラー(1202F)
2009年4月。
富士急行開業80周年記念事業の一環として
、1202Fが旧標準色に変更されました。
(青色と水色をベースにに白ラインの塗装:3100形や5700形などに採用)
さらに、同年6月には1001Fが富士山麓鉄道時代のモハ500形で採用された
茶色とクリーム色の2色塗装に変更されています。
(1001Fは2012年10月に京王5000系塗装に再変更)

富士登山電車(1205F)
2009年8月に運行を開始した観光列車。
マッターホルン号だった1205Fを改装しました。
デザインはJR九州の車両デザインを手がけた水戸岡鋭治氏。
当初、1205には「赤富士」1305には「青富士」という名称がつけられました。
「赤富士」が座席定員制の車両、「青富士」が自由席車両と区別するためです。
2010年3月以降、2両とも座席定員制の快速列車として運行していますので
区別する必要はなくなりました。

そして、京王5000系塗装である「1001F」です。
2012年10月。種車である京王5000系が2013年で運転開始50周年を迎えることから、
1001Fを京王時代の塗装に戻しました。

で、今回の珍車で極めつけは、この1001Fです。
ページトップの画像をご覧ください。
なんと車番まで京王時代の5863と5113になってしまっているではありませんか。
もちろん塗装を変えたからといって形式まで変えるなんてことは当然していません。

ただ、ただ、昔の姿で出ているだけです。

ところで地方鉄道で活躍中の車両が、古巣である大手私鉄のスタイルままで運行しているということは、
別に珍しいことではありません。
大井川鐵道で働く近鉄16000系、富山地方鉄道で働く京阪3000系、などなどです。
大井川鐵道では塗装も車番もそのまんまですが、形式もその数字を引き継いでいます。
とはいえ、これも例外で、概ね出先で新たな番号が割り振られています。
京阪3000系は地鉄では10030形です。

京王5000系は一畑電鉄でも4編成8両が2100系として活躍しています。
さて、こちらも2101Fが、富士急と同じように京王時代の塗装に戻されました。
でも車両番号表記は2101+2111です。
一畑電鉄 2100系 2111    撮影日;2012.11 雲州平田駅

車番は、少し見づらいですが、2111です。

富士急の1001Fは種車の車番である5863と5113を京王時代のロゴそのままに原寸大で再現してしまったわけですが、
社内での処理は、1001Fで処理されているはずです。
いや、−−京王−−で通用しているのかもしれませんね。

それにしてもここまで、オリジナルデザインにこだわるか?という感じです。

京王ファンの方は、この際、京王に召還してはどうか。と思われるかもしれませんね。

しかし、それはできません。

京王線と富士急行では、線路の軌間が違います。
台車を履き替えてしまった彼らは、あくまでも富士急行1000系なのです。


 参考文献 鉄道ピクトリアル 鉄道車両年鑑 2013年版 No881





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